採択率は60%
先日(2022年5月11日)、小規模事業者持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)の採択結果の発表がありました。採択率は約60%で、けっして難しい補助金ではないのですが、残念ながら不採択となることもあります。
実際、当社で支援した中で不採択となった事業者様もいました。(ご相談を受けた際に「この計画では採択は無理ですよ」とお伝えしていましたが、社長の強い意向で申請したものでした。)
では、採択されない理由はどこにあるのでしょうか?
残念ながら、小規模事業者持続化補助金では、不採択の理由というのは教えてもらうことができません。(事業再構築補助金やものづくり補助金では不採択理由を教えてもらえます。)
しかし、専門家であれば、採択されない理由というのは、はっきりとわかっているものなのです。
(だからご支援もできるわけです。)
落ちる計画書の共通点とは?
では、「落ちる事業計画書」の代表例をご紹介したいと思います。
これから申請される方、再チャレンジをお考えの皆さんは、採択されない事業計画書になっていないか、こちらで確認してみてください。
- 補助金の趣旨に合っていない
- 補助金では、どういう事業に対して補助金を出すかということが定義されています。今回の小規模事業者持続化補助金低感染リスク型ビジネス枠の場合は、非接触化などによりコロナ感染リスクを低減する取り組みでした。事業再構築補助金であれば、新しい事業であることが求められ、ものづくり補助金では生産性向上や革新性のあるサービスです。
- なお、趣旨に合っているかどうかについては、独りよがりの主張では認められません。客観的に誰がみても納得できる内容でないといけません。
- いま一度、事業計画の内容が補助金の趣旨に合った取り組みとなっているか確認してみてください。
- 記載すべき項目を記載していない
- 記載すべき項目というのは、どの補助金にも公募要領に示されています。
- 小規模事業者持続化補助金の公募要領では、「審査の観点」という項目に示されています。
- 記載すればよいというだけではなく、客観的な分析や、ある程度のボリュームも必要となります。
- 記載内容が意味不明
- 意味不明とは、一読しても内容が理解できないということです。要因はいろいろ考えられますが、大きく分けると以下の2つが多いです。
- 筋が通っていない、論理的でない、支離滅裂
- 専門用語が多すぎる
- 意味不明とは、一読しても内容が理解できないということです。要因はいろいろ考えられますが、大きく分けると以下の2つが多いです。
- 記載ボリュームが少なすぎる
- 計画書様式の記載枠が狭いのですが、その枠内だけで記載している事業者がたまにいます。計画書を執筆する際は枠を広げて構いませんので、説明に必要なボリュームを確保しましょう。(記載ページ数に上限がありますので、その範囲内となります。)
- 感情的、情緒的な文章で、客観性がない
- 思い込みだけで事業を成功させることはできませんので、計画書には客観性が必要です。まずは、事実と意見を区別しましょう。
- ときどき読書感想文のようなものがあります。また、「補助金がないと困ります!」みたいな主張をされているものも見かけます。経営者としての資質が疑われますので、そのような記載は慎みましょう。
- 経費が不透明、不適切な経費計上
- 審査では経費についてもチェックされています。合理的でない経費計上は認められませんので、注意しましょう。
いかがでしたか?
採択される計画書を作成するためには、こういった落ちる内容になっていないか確認する第三者チェックが欠かせません。地域の商工会・商工会議所のサービスを活用したり、専門家に確認してもらうことをお勧めします。
補助金実践塾では、自分で計画書を作成する事業者向けに講座を開催しています。
計画書作成を通して経営者として成長し、さらなる事業拡大を目指したい方のご参加をお待ちしています。